障害者雇用で働くメリット・デメリット|自分にあった働き方を見つける方法
▼この記事の3つのポイント
- 障害者雇用枠の利用では、メリットとデメリットを具体的に把握することが大切
- 障害の特性や程度を理解し、自分に合った働き方を決めよう
- 自己判断ではなく、カウンセラーや医師など専門家の意見も参考にしよう
障害者雇用での働き方が気になるけど、不安……

障害者雇用は、合理的配慮により「障害者が働きやすい環境で仕事に励める制度」です。要件を満たせば誰でも申請が可能ですが、障害のある人によっては「頑張れば一般雇用でも入れるのではないか」「甘えていると思われないだろうか」と多くの不安を抱えている場合もあるでしょう。
今回は、障害者雇用のメリットやデメリットを解説したうえで、自分に合った働き方を選ぶポイントをご紹介します。障害者雇用に関するよくある疑問やメリットを活かして長期的に働くポイントなども解説していきますので、障害者雇用を検討している人はぜひご活用ください。
そもそも障害者雇用とは?一般雇用との違い

ここでは、障害者雇用の基本的な知識についてご紹介します。障害者雇用は決して甘えではありません。すべての人が特性や能力に合った環境で適切に働くための公的な制度です。障害者雇用の特徴を学んだうえで、自身に合った働き方について考えていきましょう。
障害者雇用とは
障害者雇用とは、心身に障害のある人が「一般雇用とは異なる枠で企業・自治体で働く」ための制度です。また働いている状況や状態を表す言葉です。
障害者雇用は1960年にスタートし、当時は企業への努力義務として導入されました。1976年に義務化されて以降、現在も継続されています。
障害者雇用では、労働者の障害の状態や特性に応じ、体調や仕事内容などの面で配慮を受けることが可能です。この配慮は「合理的配慮」と呼ばれ、障害のある人が社会生活上の障壁を乗り越えるための環境調整として機能を有しています。
障害者雇用を導入する企業規模は、法律(障害者雇用促進法)で定められています。具体的には、従業員を40人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなくてはなりません。
障害者雇用促進法では企業に対し、障害者への差別の禁止や施設設備・援助者などの配置などが義務づけられています。また障害者雇用における法定雇用率を達成していない企業には、不足している障害者1人につき月額5万円の納付が必要です。
つまり障害者雇用は「甘え」ではなく、一定規模以上の企業に義務として通達されている制度であるため、利用する際に引け目を感じる必要はまったくないのです。
一般雇用との違い
障害であることをオープンにせず、一般的な労働者と同じ条件・環境で雇用される状態を「一般雇用」といいます。障害者雇用と一般雇用との違いはいくつかありますが、もっとも大きな違いといえる要素は以下の3つです。
1. 障害の開示
2. 配慮の有無
3. 採用の条件
ここでは上記を簡単に解説します。
まず「障害の開示」は、自身の障害を企業に伝えるかどうかです。障害を伝えることで配慮を受けやすくなりますが、業務内容に影響が生じるため、一般雇用よりもキャリアの幅が狭くなりがちです。また職場によっては、障害への偏見を持たれてしまうリスクもあります。
「配慮の有無」は文字通り、適切な労働環境が与えられるかどうかです。たとえば障害者雇用では、障害によって「通勤ラッシュを避けて出勤したい」「電話対応がない部署がいい」などの合理的配慮が受けられます。しかし一般雇用ではほかの従業員と同じ条件で扱われるため、自身のパフォーマンスを発揮しきれなかったり体調が不安定になりやすかったりすることが懸念点でしょう。
そして「採用の条件」ですが、障害者雇用と一般雇用では、そもそも採用条件が異なります。次項にて、採用条件の違いについて詳しく解説していきます。
障害者雇用枠で働くために必要な条件

障害者雇用で働くために必要な条件は「障害者手帳を有していること」です。対象となる障害者手帳の種類は以下の3種類です。
1. 身体障害者手帳
2. 療育手帳(自治体によって名称が異なる場合があります)
3. 精神障害者保健福祉手帳
上記の3種類を総称したものが障害者手帳であり、障害者雇用枠を活用するためにはいずれか1種類以上の障害者手帳が必要です。
障害者手帳は、心身の機能に一定以上の障害があると認められた際に交付されます。障害者雇用において、障害の等級に関する規制はありません(ただし身体障害者の7級は障害者手帳が交付されない点に留意しましょう)。
また障害者手帳を所有している人でも、一般雇用枠で応募すること自体は可能です。企業が求める要件をクリアしていれば、障害者であることを隠したまま、健常者と同様の条件・環境で入社できます。
ただし、障害を企業に伝える・伝えないの判断(いわゆる「オープンにするか、クローズにするか」の判断)は、その後の体調を大きく左右することも。それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った制度の選択が重要です。
出典:厚生労働省「障害者手帳」
障害者雇用で働く5つのメリット

ここでは、障害者雇用で働く際のメリットを5つご紹介します。障害の特徴や程度に応じた職場環境を与えられることで、仕事のパフォーマンスやモチベーションは大幅にアップします。障害者雇用ならではの利点を学び、実際に働く未来をイメージしてみましょう。
ただしご紹介する内容は、すべての人・ケースに当てはまるわけではありません。自身の状態や障害の特徴、企業の環境、業務内容などを加味したうえで判断していきましょう。
1. 合理的配慮を受けながら働ける
障害者雇用の最大のメリットといえる要素が、合理的配慮を受けながら働ける点です。合理的配慮では、自身の障害の種類・特徴・程度に応じ、企業からサポートを受けられます。以下に、合理的配慮の具体的な例を記載します。
- 車椅子が必要な従業員に対し、段差にスロープを設置する
- 視覚障害がある従業員に対し、点字や読み上げ機能のある資料を用意する
- 聴覚障害がある従業員に対し、筆談やホワイトボード、音声認識アプリなどを使用する
- 感覚過敏のある従業員に対し、交通機関が混雑しにくい時間帯の出勤時間を設定する など
合理的配慮では、企業と障害者当人が話し合うなかで、個々のニーズに対して内容が決定されます。無理なく働きやすい職場環境が整えば、長期的な労働につながり早期退職や体調悪化などを防止できます。
2. 体調を管理しやすく、長く働きやすい
体調を管理しやすく長く働きやすい点も、障害者雇用のメリットです。たとえば障害によって長時間労働が難しい場合は、合理的配慮により短時間勤務が可能な場合があります。心身の状態をコントロールしやすい環境下では、突然の体調不良のリスクが下がり、長く安心して働きやすくなります。
障害ごとの悪化しやすい条件を企業に伝えれば、まさにオーダーメイドの配慮を受けられるのが大きな利点。障害を隠す必要もないため、心理的な負担も少ない状態で働けます。また業務内容や環境の調整だけではなく、こまめな休憩時間の確保や定着支援担当者によるフォローが受けられることも、長期的で安定した雇用を後押しします。
3. 障害を隠さなくていいため安心して働ける
上記で触れた「障害を隠す必要がない」という利点をさらに掘り下げていきましょう。障害者雇用では、面接採用のプロセスですでに障害の有無を開示しています。企業や同僚に障害が認知されている状態で入社でき、精神的な負担を減らせるのがメリットです。
隠すものがない安心感は、労働におけるストレス緩和に直結します。一般雇用では障害を開示しないため「障害が理由で迷惑をかけている」「失敗の理由は障害の特性なのに言えない」といった悩みを抱えてしまうこともあるでしょう。
自分の状態がオープンになっているため、急な体調変化や通院の許可が申請しやすい点も魅力です。体も心も健やかな状態で、自分らしい働き方の実現に近づけます。
4. 職場の人からも理解があるケースが多い
障害者雇用の活用に悩んでいる人のなかには、「職場の人たちが障害に偏見があったらどうしよう」と悩んでいるケースもあるでしょう。もちろん価値観は人それぞれであるため、100%偏見を持たれないとはいえません。
しかし実際には、障害への理解がある人も多いものです。障害を開示して入社することで、世の中や人の優しさ、懐の深さに気づくこともあるでしょう。その温かさに触れることで、あらためて「障害を隠す必要はない」と思えるきっかけになるかもしれません。
5. 大企業や特例子会社で働くチャンスがある
障害者雇用促進法では企業に対し「雇用する労働者の2.5%に相当する障害者」を雇用することを義務付けています。つまり従業員数が多い大企業であるほど、企業が要件を満たすために必要な障害者雇用枠が多いということです。
そのため大企業は障害者雇用に積極的な傾向にあり、一般雇用枠では入りにくい企業でも内定をもらえる可能性があります。
特定子会社を有する大企業であれば、さらに期待できるでしょう。特定子会社では障害特性に合わせた業務設計がされているケースが多く、似た立場の従業員も多く働いているため、安心感を抱きながら業務に励めるのです。
障害者雇用で働く5つのデメリット・注意点

メリットの多い障害者雇用ですが、活用前に知っておきたい注意点も存在しています。ここでは、障害者雇用で働くデメリットを5つご紹介します。障害者雇用ならではのリスクを理解したうえで、計画的に活用していきましょう。またメリットと同様に、こちらでご紹介する内容もすべてのケースに当てはまるわけではない点にご注意ください。
1. 給与の水準が低い、上がりにくいことが多い
障害者雇用のデメリットとして、給与水準が低いことや給与が上がりにくいことが挙げられます。なぜなら障害者雇用では、障害の種類や程度に応じて業務内容が限定されやすいからです。
合理的配慮を前提とした配置となるため、責任の重い仕事を任されにくくなる点(くわえて、昇給や昇進の機会が少なくなる点)に注意が必要です。また業務時間が短時間に設定されているケースも多く、その分だけ給与自体も少なくなります。
障害者雇用では長く働いても給与が増えにくいため、生活設計に不安を感じる人も少なくありません。企業によって給与アップや昇進などに差がある点にも留意すべきでしょう。
2. 将来のキャリアが見えにくいことがある
将来のキャリアプランが設計しにくい点も、障害者雇用のデメリットです。障害者雇用では「障害のある人でも長く安定して働けること」が重視されやすく、職務内容や役割が固定化されやすい傾向にあります。
もちろんすべての障害者にキャリアアップのチャンスがないわけではありません。しかし一般雇用と比べると、部署異動や昇進を通じてキャリアを広げていく道筋が見えにくく「将来どのように成長していけるのか?」と不安を抱きやすいことが懸念されます。
3. 求人数や職種の幅が限られることがある
障害者雇用では、求人数や職種の幅が限られる点もデメリットとして挙げられます。昔と比べると障害者雇用の求人は増加しつつありますが、実際には軽作業や事務補助など「特別なスキルが必要になりにくい業務」を任されるケースが多く、専門職やクリエイティブ職などの募集はいまだ少ない状態です。
さらに勤務地や障害特有の勤務形態の条件をくわえると、求職者が応募できる求人がさらに限られます。もちろん地域による求人の差も無視できません。「働ける場所自体はあるが、やりたい仕事ができない」という悩みを抱えやすい点に注意しましょう。
4. 仕事内容が同じことのくり返しになりやすい
障害者雇用では、仕事内容が単調になりやすい点も加味する必要があります。障害者雇用の業務では、障害者当人にとって負担が少ない業務を割り当てられる傾向です。毎日同じ手順で進める業務は、安心感を得やすい一方で、やりがいや成長を感じにくいものです。
「新しい仕事に挑戦したい」と思っても、障害面の配慮や安全面などの理由から任せてもらえないケースも少なくありません。同じことをくり返してばかりの業務のなかで、仕事自体へのモチベーションが下がったり将来への不安を抱いたりなどが懸念されます。
5. 次の仕事を選ぶときに、選択肢が少なく感じることがある
将来のキャリアを考えたときに選択肢が少なくなる可能性があることも、障害者雇用のデメリットです。なぜなら障害者雇用では、業務経験が特定の領域に偏りやすくなるからです。ほかの職種に移る際のアピールポイントが少なく、応募可能な求人が限られてしまいます。
また合理的配慮のある環境に慣れると、将来的に一般雇用にチャレンジしようとした際も、大きな不安を抱えやすくなります。「配慮がない状態で働けるだろうか」「環境の変化が体調に影響しないだろうか」など、ネガティブなイメージが膨らんでしまうこともあるでしょう。
一般雇用と障害者雇用、自分に合った働き方の選び方

ここでは「一般雇用と障害者雇用のどちらを選ぶべきかわからない」と悩んでいる人のために、自分に合った働き方を選ぶポイントをご紹介します。求人に応募する時点での自身の体調と相談しつつ、後悔のないキャリアの選択につなげていきましょう。
一般雇用が向いている場合とは
障害を患っていても、障害による業務上の制約が比較的少ない人の場合は、一般雇用を狙える可能性があります。「障害に対する配慮はいらず、健常者と同様の環境で業務に励める」自信がある人が当てはまるわけです。
障害への理解が深く、自分の体調も客観視でき、なおかつ障害に対して自己管理できる人が対象です。周囲に障害を開示せずにパフォーマンスを発揮できるため、障害者雇用と比べて昇進への期待も高まります。
給与水準やキャリアアップの機会を重視する人も、一般雇用が向いているでしょう。ただし一般雇用では、無理しすぎない自己判断力や困ったときに自ら調整・交渉できる力が求められます。
障害者雇用が向いている場合とは
障害の特性や程度上、働くうえで継続的なサポートが必要な人は、一般雇用よりも障害者枠が適しています。配慮の対象は業務内容だけではなく、業務量・勤務時間・通院なども含まれるため、慎重な判断が重要です。
一見すると健常者と同様に働ける場合でも、障害特性による波がある人や無理すると体調や症状が悪化しやすい人も、障害者雇用枠が推奨されます。
また長期的かつ安定した就労を優先したい人や「障害を開示したうえで理解のある職場で働きたい」と考えている人も、障害者雇用がおすすめです。
自分に合った働き方を見つけるためのステップ

ここでは、自分に合った働き方を見つけるためのステップをご紹介します。キャリアや仕事のかたちに明確な正解はありません。大切なのは、自分が納得感や充実感を持って働けるかどうかです。ときには周囲のアドバイスにも耳を傾けながら、無理なく働ける環境を探していきましょう。
1. 自分の障害特性と「働く上での困り事」を整理する
自分に合った働き方を見つけるためには、自信の障害特性と「働くうえで配慮してもらいたい要素」を整理することから始めます。たとえば聴覚過敏に配慮してもらいたい場合、どのような配慮が必要なのかを具体的にリストアップしていきます。
「大きな音」が苦手なら、何デシベル程度なら問題ないのか。「電話の音」が苦手なら、通知音やバイブレーションであれば問題ないのか。求める配慮の内容が明確であるほど、入社後のミスマッチが減少します。
2. 支援機関や周囲の人に相談してみる
支援機関や周囲の人へ相談することも、自分に合った働き方を見つけるために重要なステップです。自分一人だけの判断力で働き方を決めようとすると、視野が狭まったり無理に選択してしまったりすることもあるでしょう。
就労移行支援事業所やハローワークの専門窓口などで相談すれば、客観的な意見や利用できる制度を教えてもらえます。もちろん、医師やカウンセラーなどの専門家の助言も有用です。悩みを共有すれば心理的な負担も軽くなり、自信に満ちた意思決定につながるでしょう。
3. 実際の求人を見て具体的なイメージを持つ
自分に合った働き方を実現するためには、実際の求人要項を見て具体的なイメージを持つことも重要です。「障害のある状態で仕事をする」とだけ考えると、不安やストレスが大きくなってしまうこともあります。
しかし業務内容や求められるスキル、勤務条件、配慮内容などを明確に把握できれば、漠然とした不安から解放されやすくなります。給与・勤務時間・在宅可否などの現実的な条件も比較したうえで、働き方の方向性を定めていきましょう。
4. カジュアル面談や職場見学でミスマッチを防ぐ
自分に合った働き方を探すためには、カジュアル面談や職場見学が可能な企業から選ぶことをおすすめします。求人要項だけでは、職場の雰囲気や実際の業務内容などがイメージしにくいケースも多いものです。
面談・見学への参加は、働く人の様子や職場環境、通勤の負担感などを直接確認できるチャンスです。また企業との直接的な関わりを通して、自身の障害特性や必要な配慮を伝える機会にもなります。
障害者雇用のメリットを活かして長く働くためのポイント

ここでは、障害者雇用のメリットを活かしたうえで、長期的に働くためのポイントについてご紹介します。末長く安心して働くためには、自身の身を定期的に振り返る習慣や適切な制度の利用などが重要です。自分にとって必要な環境やサポートなどを把握しつつ、心身の負担が少ない働き方を目指しましょう。
必要な配慮を具体的に伝え、定期的に見直す
障害者雇用のメリットを活かして長期的に働くためには、必要な配慮を具体的に伝えるよう心がけます。障害者雇用は企業にとって義務であり、雇われる側が配慮内容に心を痛める必要はありません。
合理的配慮の内容が、企業の事業規模や経済的状況を越えた場合は、義務の範囲内となります。しかし配慮が難しい場合は、代替案を提示してもらえるケースがほとんどです。まずは自身が求める配慮内容を正直に伝えたうえで、企業との対話のなかでベストな内容を決めていきましょう。
就労定着支援などの入社後サポートを活用する
就職はゴールではなくスタートであり、働き続けるためには入社後の支援を上手に使うことが重要です。障害者雇用のメリットを活かすためには、就労定着支援をはじめとするサポートを上手に使いましょう。
就労定着支援では、支援員が企業との間に入り業務上の困り事や人間関係、体調面の不安などを整理しながら調整してくれます。定期的に振り返ることで体調変化の兆候にも気づきやすく、早期離職の予防にも効果的です。
小さな成功体験を積み重ねてキャリアを広げる
小さな成功体験を積み重ねてキャリアを広げる取り組みも、障害者雇用のメリットを活かすために重要な要素です。「任された業務を安定してこなせる」「期限や納期を守れる」「正しく報連相できる」など、基本的な成功体験を積み重ねることで信頼と自信が高まります。
その結果、業務の幅の拡大や責任のある役割の担当など、キャリアのチャンスも広がっていきます。自分のペースを優先しながら段階的なステップアップを狙い、長期的なキャリア形成の土台を形成していきましょう。
障害者雇用に関するよくある疑問

ここでは、障害者雇用に関するよくある質問についてご紹介します。とくに初めて障害者雇用を活用する人にとっては、企業選びや求人情報選びから大きな不安を感じるものです。事前にリサーチできる点をクリアにしつつ、自信を持って就職活動を進めていきましょう。
Q. 障害者手帳を持っていないと障害者雇用枠では働けない?
原則として、障害者雇用の対象者は障害者手帳の所有者です。障害者手帳を所持していなければ、求人に応募することもできません。そのため障害者雇用を活用する際は、まず障害者手帳の交付を目指すことが最初のステップです。
障害者手帳の申請条件や流れは、身体・精神・療育の手帳ごとに異なります。主治医や自治体窓口に相談しながら、サポートを受けつつ進めていきましょう。また地域によって必要な書類が異なるケースもあるため、詳しくはお住まいの自治体のホームページをご覧ください。
Q. 障害者雇用で正社員になることはできる?
単純作業や限定された業務が割り当てられやすい障害者雇用ですが、将来的に正社員を目指すことは可能です。ただし最初から正社員募集をしている企業は少ない傾向です。ゼロではありませんが、専門スキルや過去のキャリアが必要となるケースが多いとされます。
正社員を目指せるほとんどの企業では、最初は契約社員からスタートしつつ、数年後に正社員へ登用されるチャンスがあります。障害者雇用枠を探す際は求人要項をしっかり確認し、将来的なキャリアプランについても検討を重ねましょう。
Q. 障害者雇用で働いていることは周囲に知られる?
障害者雇用で働いていることを確実に周知しているのは、人事や直属の上司に限られます。一般的な同僚や先輩・後輩には、特別な理由がない限り知られることはありません。ただし年末調整での「障害者控除」の利用や合理的配慮にともなう業務内容の変化などを通じて、結果的に知られてしまうケースはあります。
周囲にオープンにするかクローズにするかは、当人の判断に任されます。体調悪化による通院や休暇などが多い場合は、あえてオープンにすることで心身の負担が軽くなることもあるでしょう。ただし偏見を持たれるようなデメリットもあるため、オープンにする際は慎重な判断を心がけてください。
自分に合った働き方を選ぶことが、長く安心して働く第一歩

今回は、障害者雇用のメリット・デメリットや自分に合った働き方を選ぶ際のポイントなどをご紹介しました。
障害者雇用にも一般雇用にも、それぞれの利点と注意点があります。応募時点では体調が良い場合でも、長期的な就労に基づいた体調変化を加味したうえで、就労スタイルを選ぶことが重要です。
自分だけで判断せず、主治医とも相談しながら障害者雇用の活用を考えていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法や診断を推奨するものではありません。症状にお悩みの方は、必ず医師などの専門機関にご相談ください。

2017年にWebライターとして活動を開始し、数多くのメディアでライターとして活動。年間1,000本以上記事を制作する専門ライター。子ども教育やメンタルヘルス関連のメディアでの活動実績が多い。


